「余山貝塚」国史跡指定へ機運高まる 縄文人の漁具テーマに研究者が講演

  2026/3/14
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 銚子市が国史跡指定を目指す「余山貝塚」の価値を探るシンポジウム「どうなる?どうする!余山貝塚part2」が3月8日、千葉科学大学防災シミュレーションセンターで開かれた。

 市では遺跡の保存と活用に向け、市民の理解を深める取り組みを進めており、今回は縄文時代の道具「骨角器」の中でも魚を捕るための漁具に焦点を当てた。

縄文人は骨や角で漁具を製作

 余山貝塚からは、動物の骨や角を加工して作られた道具「骨角器」が多く出土している。

 シンポジウムでは、関東地方や東北地方の遺跡から出土した漁具との比較を通じて、余山貝塚の特徴を紹介。

 魚を突くための銛(もり)の先端「銛頭」の構造や使い方などが解説され、縄文人が海の資源を利用するために工夫を重ねていた様子が紹介された。

研究者4人が縄文の漁文化を解説

当日は、骨角器を研究する4人の研究者が講演を行った。

・関東地方の骨角製漁撈具からみた余山貝塚の特色
 忍澤 成視さん (東京大学)
・日本列島における先史時代の銛漁(猟)
 高橋 健さん(立教大学)
・縄文時代における東北地方の骨角製漁撈具
 松崎 哲也さん(奥松島縄文村歴史資料館)
・東北地方南部の骨角製漁撈具
猪狩 みち子さん(広野町教育委員会/ひろの未来館)

 研究者らは、地域ごとの漁具の違いや構造の特徴について説明した。

縄文人の知恵と工夫に魅力

 登壇者の高橋さんは骨角器の魅力について「骨や角は形や大きさに制約がある素材だが、その性質を生かした道具作りが行われている点が興味深い」と話した。

 また松崎さんは「縄文時代には多様な漁具があり、魚を捕るための知恵と工夫に魅せられる」と語った。

縄文人と海の関係を討論

 シンポジウムの最後には「骨角製漁撈具からみた余山貝塚でのくらし」をテーマに討論が行われ、縄文人の生活や海との関わりについて意見が交わされた。

 参加者は研究成果を通して、縄文時代の暮らしに思いを巡らせていた。(飯田)
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