船橋市が商店の事業承継支援のため4団体で協定 廃業防止のため県内初の取り組み

船橋   2026/10/12

船橋市が商店の事業承継支援のため4団体で協定 

廃業防止のため県内初の取り組み

 船橋市役所(船橋市湊町2-10-25)で10月8日、船橋市、日本政策金融公庫船橋支店、船橋商工会議所、船橋市商店会連合会の4団体が「船橋市内の商店への事業承継支援に関する協定」を締結した。後継者不足による商店や中小企業の廃業を防ぎ、市内商店会の維持と地域経済の活性化につなげることが目的。市によると、商店会連合会を含む同様の協定は千葉県内で初めてという。

 締結式には松戸徹市長、日本政策金融公庫船橋支店の山口宏支店長、船橋商工会議所の篠田好造会頭、船橋市商店会連合会の鎌倉龍男会長が出席した。協定では、商店主が「後継者がいない」「店を閉めようか」と悩み始めた段階で相談につなぎ、親族や従業員への承継だけでなく、第三者や創業希望者への引き継ぎも支援する。

 鎌倉さんによると、船橋市商店会連合会の加盟商店街数は2016年度の37だったものが、2026年4月には29に減少。加盟店舗数も約980店から771店となった。「店主の高齢化、近隣への大型店の進出などが影響している」といい、「特に市北部では商店会の維持が難しく、買い物環境の確保も課題となっている」と話した。

 今回の協定の特徴は、商店会が日常的に把握する廃業の兆しを専門機関につなげる点となる。日本政策金融公庫は、既存の事業承継相談や承継希望者とのマッチング、融資などの支援を提供する。商工会議所は約3900社の会員ネットワークを生かし、商店会連合会と市は地域の事業者への情報周知や相談先の紹介を担う。

 取材に対し、日本政策金融公庫の担当者は、従来の支援制度に特別な優遇措置を設けるものではなく、商店会連合会を通じて情報を届け、相談の入り口を広げることが重要だと説明した。支援制度を知らない事業者や、相談先が分からない商店主を早期に把握し、関係機関の専門的な支援につなげるという。

 松戸市長は、「商店会が買い物の場だけでなく、地域住民の交流や高齢者の生活を支える役割を担っている」と話し、鎌倉さんも「買い物するとき、商店会での買い物なら、肉をひとつ買うのにも会話が生まれる」と話し、そうした商店会ならではの対面での交流や地域コミュニティーの重要性に言及した。4団体は今後、情報共有と相談体制の充実を進め、地域に根差した商店の事業継続を後押しする。

  • 協定後は歓談の時間が設けられた

  • 協定書に署名をする4者

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